花粉症は、スギ・ヒノキなどの花粉が原因となって、アレルギー症状を起こします。当院では、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなど症状に併せた様々な花粉症治療を行っております。
また、「花粉症対策HANDBOOK」をお配りしております。
ホームページでは花粉症の「治療」と「予防」について触れましたが、 「花粉症対策HANDBOOK」ではさらに、花粉の種類と飛散時期や花粉症の症状・診断方法についても詳しく解説しております。
詳しく知りたい方はスタッフにお声がけください。

アクセス

花粉症の治療

当院では様々な方法で花粉症治療を行っています。
花粉症対策は、初期療法が大変重要です。 当院では、花粉症の診断がついている方には、飛散前からの内服をお勧めしております。
飛散が始まる2週間前から内服を開始することで、症状を抑えることができます。

また、当院に限らず耳鼻咽喉科医院は、3月の本格的な花粉の飛散期は、院内が大変混雑します。
是非、早めの受診をお願い申し上げます。
(また毎年飲んでいて効果があるお薬がありましたら、同じお薬を処方しますので、問診票にご記入下さい。)

1.内服薬

抗アレルギー剤が中心となります。薬の強さがそれぞれ異なりますので、症状の強さによって使い分けます。大きく、以下に分けられます。

  • くしゃみ・鼻水を抑えるタイプ
  • 鼻づまりを抑えるタイプ

抗アレルギー剤が中心となります。薬の強さがそれぞれ異なりますので、症状の強さによって使い分けます。大きく、以下に分けられます。

薬の内服は花粉症の治療の基本であり、花粉の飛散する2週間ほど前から、内服を継続すると、効果が得やすいと言われています。

2.点鼻薬(鼻スプレー)

  • 液体タイプ
  • 粉末タイプ

上記2種類のお薬があり、どちらも鼻の中に直接噴霧します。
※妊娠中、授乳中の方もお使い頂けます。
市販薬として点鼻薬は販売されており、一時的には症状を改善させることがありますが、こうした市販の点鼻薬は使い続けることで「薬剤性鼻炎」を引き起こす場合がありますので、当院は医師が処方した点鼻薬を使用することをお勧めしております。

3.点眼薬

目の症状がある場合は、点眼薬を処方致します。

※症状がひどい場合は、眼科の受診をお勧めする場合があります。
コンタクト装着中でも点眼が可能な場合がありますので、ご相談ください。

4.漢方薬

ご希望により漢方薬を処方することも可能です。当院では症状によって漢方薬を使い分けていきます。
眠気が出づらいのが特徴ですので、車やバイクを運転される方も安心いただけます。 原則お湯に煎じて、1日3回食前に服用します。

5.貼布薬(ちょうふやく)

最近、1日1回貼るタイプのお薬が開発されました。
ご希望の方は、医師にご相談下さい。

6.外科的治療(レーザー治療など)

上記1〜5の内服・点鼻などの治療に抵抗する難治性の方や、お薬により副作用が強く出てしまう方には、外科的治療をお勧めする場合があります。レーザーにより鼻の粘膜を焼灼する方法が代表的です。
また、鼻中隔が曲がっているなど、鼻内の形に問題がある場合は、鼻の形を整えるような手術や、鼻汁を分泌する神経を切断する手術をお勧めする場合があります。

※当院ではレーザー治療の導入を検討しておりますが、現時点ではこうした治療が必要な場合は、高次施設を紹介させて頂いております。

7.舌下免疫療法

舌下免疫療法とは、スギ花粉、ダニによるアレルギー性鼻炎の根治を目指す新しい治療です。アレルギーの原因であるアレルゲン(抗原)を含む治療薬を、舌の下に投与することで、身体をアレルギーにならして、症状の改善や根本的な改善を狙う治療として注目されています。但し、スギの舌下免疫療法は、花粉の飛散期には治療を開始できないことと、治療が通年にわたり、長期間に及ぶ(3年以上)点などに注意が必要です。
詳細はこちらのページをご覧下さい。

妊娠されている方・授乳されている方へ

妊娠されている方、授乳されている方は、必ず医師にご相談ください。

妊娠中の方

妊娠されている方でも、内服薬が絶対に使用できないという事ではありません。
但し、お腹の赤ちゃんへの影響がより少ない方法を考えていくことが大切です。
特に妊娠初期の場合は、慎重に考えていく事が必要ですので、まずは安全性の高い点鼻薬・点眼薬を中心に使用し、花粉症の症状が制御できない場合は、医師と相談の上、妊娠の時期も考慮に入れた上で、治療を考えていきます。 もちろん、内服は極力少なくした方が良いので、花粉症の対策としては「治療する事」以上に「予防する事」に重きを置いた方が良いでしょう。

授乳中の方

授乳されている方は、内服薬はお母さんの血液から母乳中に移行しますが、多くの場合で赤ちゃんの身体に吸収される薬剤の量が非常に少ないため、影響はほとんどないとされています。 どうしても不安であれば、1日1回の内服薬を選択して、授乳直後に内服するのが良いでしょう。

花粉症の予防

花粉症の対策としては治療の上では「先手必勝」です。
ただ、治療だけではなく原因となる花粉の影響を受けないことも大切です。
予防においては「逃げるが勝ち」となります。

ゴーグルやマスクを上手に使いましょう

マスクは吸い込む花粉の量を劇的に減らすことができます。
顔にフィットして、使い捨てできるものを選びましょう。
目のかゆみがある場合は、花粉症対策用のメガネも有用です。 コンタクトレンズ使用中も、使用できる点眼薬はありますが、症状が強い場合はメガネに変えてみた方が良いでしょう。

服の素材はツルツルとしたものを着ましょう

ウール、フリースなどの素材は花粉が付着しやすいため、コートなどのアウターは花粉が付着しにくい、ポリエステル・ナイロンなどの表面がツルツルとした素材がお勧めです。

外干しはNG!外から花粉を持ち込まないようにしましょう

洗濯物や布団を外に干すと、結果として花粉を外から持ち込んでしまいます。花粉症の方の場合、洗濯は部屋干しをお勧めします。外に干した場合は、室内に取り込むときにしっかり花粉を払い落として下さい。

鼻うがいで花粉対策

鼻の中をズバリ洗う治療で、鼻洗浄とも呼ばれます。 物理的に花粉を洗い流すことができるのと、洗うことによってスッキリした感じが得られます。

鼻うがいをする際は、専用の洗浄液を使用することが必要です。詳しくは医師にお問い合わせください。

適度な運動と睡眠

花粉症は生活習慣も関係すると言われます。 睡眠不足は、免疫やホルモンのバランスを崩しやすくなり、花粉症の症状を悪化させる場合があります。適度な有酸素運動は自律神経や免疫機能を整える効果も期待できます。

天気予報をチェックしましょう

花粉は例年2月中旬頃より飛散が開始されると言われます。飛散前に薬を内服する時期を判断する上で、天気予報をチェックする事は、地味ではありますが、花粉症の対策としては重要です。 また、花粉が多く飛散している時は外出しないというのも、予防の考え方の一つです。